Aウィルス職人氏の作品-Aウィルス編-

302 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:34:48 ID:Da1MzPOy0
  ある選手の書き置き

   もうこの球団はダメかも知れない。
  ここだけの話だが、30間近な連中を若手と呼んでいるらしい。
  終戦しているのにまだ糞外人や老人を多用している掘内・・・。
  ここは私がこの命に代えてでもアレクシア様に話を付けなければ。
  アレクシア様は何を考えているか分からない方だが天才であることには間違いない。
  この腐れ切ったチームを元に戻すためにも、アレクシア様に・・・。


303 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:38:33 ID:Da1MzPOy0
  ある選手の書き置き

  アレクシア様に会うことは出来なかった。
  渡辺と鼻滝の二人がいち早く私の行動に気がついたからだ。
  あの二人に知られてしまったとなれば、私の命も危ない。ここから早く逃げ出さなければ・・・。
  渡辺に撒かれた妙な液体のせいで体が妙にかゆい。
  化学薬品ではないようだが、あれは一体何だったのだ・・。


304 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:42:10 ID:Da1MzPOy0
  あたまがおかしい。
  ときどきすっといしきがとおのいているのがわかるのだ・・・。
  やはりあのえきたいになにかがあったのだ。
  くそ、こんなことならはやくめじゃーにいっておけばよかった。
  アレクシアさまにさえあえば・・。さいごのきぼうはアレクシアさま・・・。


305 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:44:00 ID:Da1MzPOy0
  あれくしあさまのことかんがえると・・・うまそう・・・
  あれくしあさま・・・たべたい・・・
  おれ、なんだ か へん


306 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:47:14 ID:Da1MzPOy0
  渡辺「・・・上原の始末も終わったか」
  鼻滝「もう時間の問題ですな」
  渡辺「バカな奴だ。大人しく残留していれば使ってやったのに」
  鼻滝「アレクシア様には何と説明します?」
  渡辺「馬鹿!お前まであのお方をコードネームで呼ぶな!」
  鼻滝「はっ・・・すみません・・・」


307 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:52:09 ID:Da1MzPOy0
  元木「キヨさん・・・。上{一軍}にいたやつはほぼ全滅らしいです・・・」
  清原「何やて!何であいつらが・・・!」
  元木「どうしようもなかったんですよ・・・」
  清原「チキショウ・・・糞の役にもたたん俺らなんかが残ってしまった・・・」


308 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 13:56:10 ID:Da1MzPOy0
  元木「キヨさん・・・。これ見て下さい!!!」
  清原「これは・・・。」

  新聞の切り抜き

   読売巨人軍謎の集団失踪事件から1ヶ月。オーナー会議を開いた渡辺会長達は、
  事件の原因究明と速やかな事態収集のために特別チームを編成し、投入することを決定した。


  清原「特別チーム・・・。誰なんや?」
  元木「あっ、書いてありますよ・・・。アルモンテ、サンタナ、コーリー、ミセリ、キャプラー・・・」
  清原「あのジジイやる気0やんか!」


309 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:02:00 ID:Da1MzPOy0
  小田「キヨさん・・・」
  清原「小田!お前無事やったんか!」
  元木「でもその傷じゃあもう・・」
  小田「ボク・・・、エレベーター選手だったから・・・何とかここまで・・・」
  清原「もういい、それ以上喋るな!」
  小田「死ぬ前に・・・キヨさんに伝えたいことがあって・・・・」
  清原「!! 何や、言ってみい!」
  小田「恐ろしい計画が・・・。巨人の中で・・・恐ろしい計画が進行して・・・」
  元木「恐ろしい計画?」
  小田「Aウィルス・・・」
  清原「Aウィルス? 何なんや、それ。小田、小田ー!」
  小田「・・・・・・・・」
  元木「・・・死んでます」


310 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:04:40 ID:Da1MzPOy0
  清原「・・・何とかせなあかんな」
  元木「でも俺達だけで何が出来ますか?」
  清原「まずは仲間を集めるんや。生き残っている連中と合流するんや」
  元木「そ、そうですね・・・。俺達は群れると強いですし」
  清原「おっ、あそこに誰かいるやんか! よし、行くで」
  元木「はい!」


312 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:21:36 ID:eQc4OAzf0
  清原「おおっ、上田はんや。上田は〜ん!」
  元木「ちょ、ちょっと待って下さい!!! ・・・様子がおかしいです」
  清原「・・・確かに顔色が真っ黒や。目も死人みたいやで・・・」
  元木「・・・もう生きてない」
  清原「な、なんでや・・・。歩いとるやないか・・・。ま、まさかテレビで言うゾンビか?」
  元木「恐らく・・・・」
  清原「ヒーーー!!!勘弁してくれ! 俺はゾンビと外人にはめっぽう弱いんや!」
  元木「大丈夫。彼は壊れた信号機でしたから。ゾンビとなった今もどう進んで良いのか分かりませんから、
     俺達の所までたどり着けません」
  清原「と、とにかく先を急ぐで・・・」
  元木「はい」


315 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:24:44 ID:eQc4OAzf0
  元木「集団失踪事件・・・。どうやら、皆ゾンビ化しているようです・・・」
  清原「んな阿呆な・・・」
  元木「現実を見て下さい、キヨさん。俺達もう、お払い箱だったんですよ?それも分かってなかったでしょう」
  清原「俺はたまたまけがしたから二軍にいただけやで・・・」
  元木「・・・・・・・。現実を、見ましょう・・・」


316 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:30:58 ID:eQc4OAzf0
 東京ドームにて・・・

  清水「・・・空調が、揺れてる」
  仁志「もう俺達以外誰もいないはずなんだけどな。・・・生きた人間は」
  清水「・・・俺、巨人、救う」
  仁志「{苦笑い}干されたのに、愛してるんだな」
  清水「・・・俺、地味だけど、巨人への愛、原さんにも、負けない・・・」
  仁志「そうか・・・。じゃあ俺も協力してやるよ。まずは目の前の奴らを片づけるぞ!」
   仁志、清水、バットを手にする
  仁志「いいか!あいつらはもう仲間じゃない!ゾンビなんだ!」
  清水「俺、辛い。でも、頑張る」
  仁志「いくぞ!!!うおぉぉぉぉっ、ドラフト一位取りやがってぇぇぇっっっ!!!」
   仁志、まっしぐらに原を攻撃


317 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:40:27 ID:eQc4OAzf0
  後楽園球場跡地

  掘内「・・・・・・・・」
  渡辺「やあ掘内君、こんなところにいたのかね。無事で良かったな」
  掘内「・・・・・・・・」
  渡辺「どうした?」
  掘内「私は、無能な監督でした・・・。だが、巨人を愛してはいたのです。青天の霹靂・・・。まるで昨日のことのようです・・・。
     だけど・・・この二年間の成績は見るも無惨でした。そしてこんな事件・・・。・・・・・・。
     ファンに何とお詫びを言って良いのか分かりません」
  渡辺「・・・気を落とすな。任期はもう一年残っているぞ」
  掘内「・・・辞めます。もう、私は疲れました・・・。影ながら一人のほくろとして応援しています・・・」
  渡辺「そうか・・・。・・・だったら」
   渡辺、銜えていた葉巻を取りだして掘内に向ける。
  渡辺「お前ももう用済みだ」
   パン
  渡辺「・・・・・・・・」
   渡辺、リムジンに乗り込み去っていく。
  掘内「・・・・・・・。撃たれたのか・・。フ、フフフ・・・巨人をダメにした私に相応しい最後じゃないか・・・。・・・清原、俺の意志を・・・継げ。
     お前は・・・本当は・・・地蔵何かじゃないんだ・・・。きよはら・・・頼む・・・きょじん・・・を、救って・・・く・・れ・」


318 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:47:27 ID:eQc4OAzf0
  東京ドーム前

  清原「ウヒー! 元木、やっぱやめようで・・・」
  元木「しっかりしてくださいよ・・・。巨人を救うんでしょ?」
  清原「真っ昼間やのに人っ子一人おらんやないか・・・」
  元木「そりゃあんな失踪事件があった後ですから・・・。気味悪がって近づきませんよ」
  清原「じゃあ俺達もやめようや。な? 来年から楽天にでもお世話になろうや」
  元木「・・・キヨさんが行かなくても、俺はひとりでもいきます」
  清原「ま、まってくれやー・・・。もう友達、お前しかおらんねん・・・」


319 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:49:53 ID:eQc4OAzf0
  グラウンド

  元木「あれは・・・。仁志と清水!」
  清原「清水って誰や?」
  元木「そんな悠長なこと言っている場合ですか!ゾンビ達に囲まれてる。助けないと!」
  清原「ウヒー!エロイムエッサイム、エロイムエッサイムぅぅぅぅ・・・」


322 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 14:56:53 ID:eQc4OAzf0
  仁志「おおっ・・・元木さんとキヨさんだ。助けが来たぞ、清水!・・・・清水、後ろ!」
  清水「・・・・え?」
   すぐ後ろにゾンビ化した前田
  清水「・・・・間に合わない」
   清水、目を閉じる。
  清水「・・・・・・・・・・・・・・」
  仁志「・・・え?」
   前田、清水の横を通り過ぎて仁志に向かってくる。仁志、バットで粉砕。
  仁志「気づかなかったんだ・・・。地味すぎて、気づかなかったんだ・・・」


323 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 15:03:59 ID:eQc4OAzf0
  三人でドーム内のゾンビを撃退

  仁志「ふう・・・、助かりました、元木さん」
  元木「一体どうなってるんだ?」
  清水「・・・渡辺会長、俺達に変な液体振りまいた。全部、あいつのせい」
  仁志「あれからだもんな。みんながおかしくなったの」
  元木「小田が俺達の所に来て、Aウィルスとか言っていたが・・・」
  仁志「Aウィルス・・・。そういえば掘内監督が壁に向かってブツブツそんなこと呟いていたような」
  清水「正体、まだ分からない。でも、俺、渡辺、許さない。三年契約、してくれなかった」
  元木「・・・そうだな。あいつを倒さないと。他に生き残りはいないのか?」
  仁志「俺達が知ってるのは小久保さんだけです」
  清水「小久保さん、自分に出きることをするって言って、出ていった」
  元木「そうか・・・。あの人なら大丈夫だろう。・・・キヨさんと違って・・・」
   三人、ベンチの隅で震えている清原を見つめる。


324 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 15:08:28 ID:eQc4OAzf0
   読売本社

   東京ドームの監視カメラの映像を見ている渡辺とその他数人
  渡辺「・・・なかなかやるな」
  鼻滝「まあ、時間の問題かと・・・」
  渡辺「特別チームの奴らはどうした?」
  鼻滝「ヘリから降りて数秒でゾンビ化しました」
  渡辺「ハッハッハッ、そうだろうそうだろう」
  鼻滝「でも一人だけまだ・・・・」
  渡辺「何!誰だ!」
   鼻滝、カメラを指さす
  鼻滝「彼です・・・」


326 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 15:15:22 ID:eQc4OAzf0
  レイサム「ミンナオヒサシブリネ」
  元木「レイサム・・・」
  仁志「お笑い助っ人か・・・。何しに来た」
  レイサム「コンドハミンナノタタカイノスケットニキマシタネ」
  仁志「ふん・・・あてにならん・・・大体お前は昔・・・。!!!レイサム、後ろ!」
   野間口、江藤、岡島の三体がレイサムに襲いかかる。
  レイサム「ダイジョブヨー。チョチョイノチョイネー」
   野間口、岡島を瞬殺
  元木「おお・・・」
  レイサム「ドウ、ボクツヨイデショー」
  仁志「馬鹿、まだ二人だ!昔と同じ、野球は2アウトまでなのかよ!」
  レイサム「エ?」
   江藤、レイサムに噛みつく。レイサム絶命・・・・。
  仁志「あの阿呆が・・・」
  清水「江藤さん、350号」
  元木「え?」
  清水「あれが、江藤さんにとって、350号」
  仁志「・・・・そうだな」
  元木「おめでとう、江藤さん」
   その後、花束で江藤を処分


327 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 15:19:31 ID:eQc4OAzf0
  元木「キヨさん、いつまで震えてるんですか・・・」
  清原「あ、阿呆。さ、作戦を練っていたんや。指揮官やけ前線に立たれんだけや!」
  元木「・・・まあどうでもいいです。とにかく行きましょう。仲間は揃いました」
  清原「たった四人やないか・・・。それで、どこ行くって言うねん」
  元木「読売本社です」


328 名前:代打名無し@実況は実況板で[] 投稿日:2005/09/18(日) 15:24:15 ID:eQc4OAzf0
本社

  渡辺「・・・奴らがこっちへ向かうようだ」
  鼻滝「ご安心下さい。彼らに刺客を向けました」
  渡辺「ほう、どいつだ?」
  鼻滝「Aウィルスを直接脳内に投与して産み出した人造兵器。エガワーです」
  渡辺「ハッハッハッ!面白いことになってきたわ!」


332 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 16:35:54 ID:9jSxbaCC0
  無人国道

  仁志「みんな東京から逃げ出したか・・・」
  清水「もう、封鎖されてるって、噂」
  元木「・・・・・・・・・・」

   周りがざわめき出す

  仁志「・・・もう、巨人を救うなんて小さい話じゃないぞ」
  清水「俺達、日本、救う」

   建物からゾンビ化した人達が登場

  仁志「駆け抜けるんだ!」
  元木「ちょっと待て!キヨさんが気絶してる」
  仁志「そこにおいとけ! 地蔵と間違えて誰も襲ったりしない!」
  元木「・・・そうだな」

   気絶し、硬直した清原を残し、三人は走っていく。


333 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 16:40:39 ID:9jSxbaCC0
  清原「う、うーん・・・」

   ゾンビ、仁志達を追ったので周りに誰もいない。

  清原「何や、ワシの風格にびびって逃げ出したんかいw チンポコついとんのかw」
    歩き出す清原
  ??「フシュウゥゥゥゥゥゥッ」
  清原「な、なんや・・・」
   頭上を見上げる。信号機の上に異形な怪物が清原を見下ろしていた。
  清原「ウギャアアアアアアアアッッッ!!!!」
   化け物、清原の目の前に下りてくる。
  清原「わ、ワシはただの通りすがりの地蔵じゃ。お供えもんでもして立ち去ってくれえぇぇ・・・」
  ??「ギィーーーーーッ!!!!」
  清原「ウヒィィィィィィッィィッッッッ!!!」


334 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 16:42:57 ID:9jSxbaCC0
  本社

  清原のビビリの映像を見ている
  渡辺「ハッハッハッ! これで清原君も見納めだな」
  鼻滝「ま、待って下さい・・・・。あれは・・・」
   渡辺、目をひんむく。
  渡辺「なぜあいつがここに!」


336 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 16:49:53 ID:9jSxbaCC0
  無人国道

  清原「あ、あなたは・・・」
  落合「お久しぶり」
   ドラゴンズのユニフォームを着こなして華麗に清原と化け物に近づいていく。
  落合「行きなさい」
  清原「え?」
  落合「野球界を救いなさい。それが俺のせめてもの罪滅ぼし」
  清原「ワシなんかじゃとても渡辺には・・・」
  落合「よく聞きなさい。今回の事件、仕組んだのは渡辺かも知れないが裏にはもっと大きな黒幕がいるみたいだ」
  清原「な、何やて・・」
  落合「金のために巨人を選び、金のために巨人を去った。・・・・・・・。人生の最後ぐらい、野球界のために尽くしますよ」
  清原「落合さん・・・・」
  落合「さあ、早く行きなさい。野球界を救うんです」
  清原「わ、分かりました・・・」
   清原、本社に向けて走り去っていく。

  落合「・・・江川でしょ?」
  ??「・・・・・・・・・」
  落合「そうまでして、巨人の監督になりたかったの?」
  ??「・・・・・・・・・」
  落合「飼い慣らされるなんて君の辞書にはないはずでしょ?」
   落合、懐から手榴弾を取り出す。
  落合「君も俺流でしょ?」
   落合、ピンを抜く。


337 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 16:55:52 ID:9jSxbaCC0
  本社前

   清水、足を止めて後ろを振り返る。
  仁志「どうした、清水! 速く走らないとゾンビが来るぞ!」
  清水「・・・風、揺れた」
  元木「・・・え?」
  清水「二つの偉大な命、消えた」
  仁志「・・・・・・・・」
  元木「・・・・・・・・」
  仁志「・・・先を急ぐんだ」
  元木「ま、待て!あれは!」
   遠くの方から鈍足を奏でる清原
  仁志「キヨさん!無事だったのか!」
  清原「ゼエゼエ・・・。・・・落合さんや」
  元木「・・え?」
  清原「落合さんが、俺に野球界を託してくれたんや・・・」
  仁志「・・・そうか」
  清水「感傷に、浸る暇、ない」
   清水が目の前を指さす
  元木「・・・あいつら」


339 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:03:57 ID:9jSxbaCC0
  清原「・・・桑田。・・・よしのぶ」
   本社から出てくる二人。
  仁志「お前らいつから渡辺の犬になった!!!」
  よしのぶ「初めから、ですよ。・・・そう、ヤクルト入団を諦めた日からね」
  清水「・・・・・・・」
  桑田「キヨ、君もこっちにおいでよ。こっちにくればいつまでもジャイアンツにいられるんだよ?」
  清原「桑田・・・」
  桑田「ボクはどうしても後28勝しなきゃいけないんだよ。年間2勝として、あと14年はお世話にならなきゃいけないんだ」
  元木「ふざけたこと言うな!」
  桑田「ふざけたこと?ボクは大まじめさ。キヨ、君だって王さんのホームラン記録塗り替えたいだろ?
     年間10本としてあと30年くらい巨人にお世話になりなよ」
  清原「・・・・・・・・」
  仁志「騙されるな、キヨさん!!!あいつらはもう俺達が知っている二人じゃないんだ!!!」
  清原「・・・・・・・・」


340 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:09:33 ID:9jSxbaCC0
  清原「桑田・・・。俺はずっとお前が羨ましかった。PLの頃から、お前がずっと。俺は元々ピッチャーやったんや。でも、お前がいたから諦めた」
  桑田「諦めることないよ。何だったら今からでも投手転向して年間5勝計算で40年お世話になればいいよ」
  清原「・・・巨人にお前が指名されたときも、将来の巨人の監督がお前だって噂されたときも、ずっと羨ましかった。
     ・・・・・・。・・・でも、今のお前はうらやましくなんかないわ」
  桑田「・・・・・・・・」
  清原「球界のためになるならいつだってユニフォーム脱いだるわい!!!ワシは飼われたりせえへんで!!!」


342 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:12:46 ID:9jSxbaCC0
  桑田「仕方ないですね・・・」
   桑田とよしのぶの体が揺れ出す
  清水「彼らの周り、風が、濁った」
   四人、身構える。
  桑田「Aウィルスって何だか知ってる?」
  桑田の体が異形な怪物に変化していく。
  桑田「暗黒ウィルスってことさ!!!!」
   桑田とよしのぶがタイラント化
  清原「ホゲーーーーーーーーーッ!!!!」


344 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:19:55 ID:9jSxbaCC0
  本社

  渡辺「ふうっ。これで片づくな」
  鼻滝「桑田とよしのぶには「地味追尾システム」と「地蔵追尾システム」も搭載しているので間違いありません」
  渡辺「しかしまさかあいつら、ここまで来るとは・・・」
  ??「お前らの目の前までキヨさん達は来るさ」
   渡辺達の部屋に謎の声がスピーカーで流れる。
  渡辺「誰だ!!!」
  ??「故郷を捨てた悪者さ。・・・でも、ボクはもう、逃げない」
  渡辺「ウヌヌーーーーーーッ!!!!!」


346 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:24:28 ID:9jSxbaCC0
  本社前

  清原「ど、どうすんじゃー!!! ワシの地蔵化も効かんぞ!!!」
   タイラントから皆逃げ回っているだけ。
  元木「俺達の武器バットだけですから、これ以上無理です・・・」
  清原「ヒィィィッィィィッッッ!!!桑田、やっぱ俺犬になるーっ!!!」
  仁志「バカなこと言わないで、戦って下さいよ!!!」
  清原「もう無理じゃああああっっっ・・・・」
  ??「諦めないで下さい」
   ビルの屋上から声が響き渡る。
  清原「あ、あいつは・・・」
   屋上からバットを振り回し、その風圧でゆっくりと下りてくる。
  元木「二岡!!!」


347 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:30:06 ID:9jSxbaCC0
  二岡「・・・皆さん、やっぱり松井さんがいなくちゃダメなんですか?」
  清原「な、何を突然いっとるんや・・・」
  二岡「所詮ジャイアンツは松井さんがいなければ優勝できない、そんなこと言われて良いんですか?」
  元木「・・・・・・・・・」
  二岡「もう、松井さんはいません。帰っても来ません。・・・僕らがやるしかないんです。僕らが守らなくちゃ」
  仁志「二岡、お前・・・」
  二岡「行って下さい。ここはボクに任せて」
  清原「何いっとんねん・・・。根暗なお前じゃとてもあいつらには・・・」
  元木「キヨさん、行きましょう」
  清原「本気か?ありえへんて。仲間を見殺しに出きるか!」
  仁志「・・・いいんですよ」
   元木、仁志、暴れ回る清原を押さえつけて無理矢理本社に入っていく。
  二岡「さ、清水さんも早く・・・」
  清水「・・・風の、ご加護がありますように・・・」
   清水も地味に駆け抜けていく。
  二岡「・・・ありがとう。・・・ボクはもう、逃げない」


348 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:35:02 ID:9jSxbaCC0
  二岡「・・・桑田さん、よしのぶさん、ボクの地元の合い言葉を知っていますか?」
  桑田・よしのぶ「・・・・・・・・」
  二岡「ノーモア」
  桑田・よしのぶ「・・・・・・・・・・・」
   二岡、空を見上げる。底抜けの青空。二岡、微笑。
  二岡「この言葉を唱えれば、僕たちは塵になります」
  桑田・よしのぶ「・・・・・・・・・」
  二岡「塵になっても、東京ドームの人工芝に張り付いて、未来の巨人を見守りましょう」
  桑田・よしのぶ「ガアアアアアッッッ!!!!!」
   二岡に襲いかかっていく。二岡、涙を流す。
  二岡「ワンモア」


349 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:39:40 ID:9jSxbaCC0
  本社一階

   外から大爆音が聞こえてくる。
  清原「二岡ーーーーっ!!!」
   建物に地響き。
  清原「何でや・・・。何で、あいつらも死ななあかんねん・・・。こんな地蔵が生き延びて・・・、なんであいつらが・・・」
  清水「二岡・・・・。桑田さん、よしのぶも、風になっただけ」
  清原「・・・・・・・・・」
  清水「風は、地上がある限り、吹き続ける」
  元木「清水・・・」
  清水「ずっとずっと、吹き続ける・・・」
  清原「・・・・・・・・・・・・」


352 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:46:47 ID:9jSxbaCC0
  本社最上階

  渡辺「ど、どうするんだ!!! 奴らがここまでやってくるぞ!!!」
  鼻滝「に、逃げましょう!!! 屋上にへりがあります!!!」
  ??「何を慌てているんですか。クックックッ・・・」
  渡辺「そ、そもそもお前がワシのところに暗黒ウィルスなど持ち込んできたのが間違いだったんだ!!」
  ??「心外ですね。そもそも渡辺さんが愚痴っていたのではないですか。
     平均寿命を越えられ、一人で逝くのが寂しいから巨人もろとも、ってね」
  渡辺「ふ、ふん!よくよく考えてみれば俺は120まで生きるわ!」
  ??「まあいいですよ。モニターをご覧下さい。私が仕掛けたとラップが発動しましたので」
  鼻滝「お、おおおっ!」
   一階のありとあらゆる部屋からゾンビが出て、清原達に向かう。
  ??「暗黒に抜かり何てありませんよ、クックックッ」


353 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:51:08 ID:9jSxbaCC0
  渡辺「ウヒョヒョw うろたえとるうろたえとるw」
  鼻滝「これで奴らも終わりですねw」
  ??「この世の全てに暗黒を・・・」
  鼻滝「やはり違いますなあ。岡田さん」
   岡田のいやらしい笑みがクローズアップ。


354 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:53:30 ID:9jSxbaCC0
   清原、地蔵化によりアストロン効果発動中
  元木「キヨさん、戦って下さいよ!!!」
  清原「・・・・・・・・・・・」
  仁志「クソッ、三人じゃ抑えられない!!!」
   清水も地味に活躍中。


355 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 17:57:55 ID:9jSxbaCC0
  渡辺「ふうっ。これで落ち着いたわい」
  鼻滝「ま、待って下さい・・・。また・・・」
  渡辺「ハッハッハッ、一人二人助っ人が来たところであの数はどうにもならんよ」
  鼻滝「それが、プロ野球選手が全員集結しています!!!」
  渡辺「なにーーーーーーーーーーーっ!!!!」
   本社前を映すモニターに、小久保を先頭に全プロ野球選手がバットを片手に本社へと向かった来ていた。


357 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:06:03 ID:9jSxbaCC0
  仁志「キヨさん、キヨさん!!!」
  清原「・・・・・・・・・・」
  仁志「助けが来たんですよ!!!小久保がプロ野球選手全員ひっさげて、応援に来てくれたんです!」
  清原「何、それは本当か?」 地蔵化を解く。
   プロ野球選手が本社一階になだれ込み、ゾンビと戦い始める。
  小久保「遅くなって悪かったな」
  清原「小久保〜、よう来てくれた!俺の獅子奮迅の戦いだけじゃ〜ちょっと危なかったからな!」
  元木「・・・・・・・・・」
  仁志「・・・・・・・・・」
  小久保「一階は俺達に任せろ。お前らは最上階に。それと、金本さんが言っていたんだが、岡田監督がいなくなったらしい」
  清原「・・・まさか、落合さんが言っていたのは」
  清水「風が、言っています。岡田監督、暗黒・・・」
  元木「じゃあ今回の首謀者は・・・」
  清原「・・・岡田監督、や」


359 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:10:04 ID:9jSxbaCC0
  渡辺「・・・逃げるぞ」
  鼻滝「は、はい!」
  岡田「ちょっと待ってもらえまへんか?」
  渡辺「責任は全て君にある!」
  岡田「そんなんしらんがな」
  鼻滝「いいから早く逃げましょう・・・」
  岡田「そりゃ無理でんな」
  渡辺「どういうことだ」
  岡田「あんさん達にもチューっとウィルス入れときましたから。ワシの特製、AAウィルスを・・・」
  渡辺「AAウィルスだと?!!」


362 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:18:29 ID:9jSxbaCC0
  最上階

  清原、元木、仁志、清水はオーナー室の扉を開ける。

  清原「・・・やっぱりあんたやったか、岡田はん」
  岡田「昔々、あるところに優勝して当たり前と言われた監督がいました」
  清原「・・・何や?」
  岡田「その監督は2軍監督としてきっちりキャリアを積み、満を持して監督に就任しました」
  元木「・・・自分のことですね」
  岡田「金本、矢野、赤星、井川・・・。多くの優秀な選手を抱え、優勝して当然と持ち上げられました」
  仁志「1年目、Bクラスだったな、そういや・・・」
  岡田「監督は悩みました。昨年優勝したからと言って、このチームはほんの数年前までBクラスが当たり前の球団だったのです。
     それをほんの一回の優勝で、常勝を望まれては溜まったものじゃありません」
  清水「岡田監督の、周りの風が、泣いている」
  岡田「悩んだ末監督はこう思いました。優勝など目指さなくても良い。
     阪神はこんなチームじゃなかったはず。元の暗黒チームに戻して見せようと」
  清原「・・・・・・・・」


363 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:31:25 ID:9jSxbaCC0
  岡田「実験は大成功でした。今回の巨人の暗黒化のレポートをまとめ、更に改良した暗黒ウィルスを阪神に流す!
     これで私のユートピアは完成するのだよ」
  清原「・・・そんなくだらないことのために、俺の仲間達を殺したって言うのか!」
  岡田「そんなんしらんがな。それに暗黒化した人間は死んだりせんわ。FFやっとらんのか」
  元木「死んでない?本当か?東京ドームのみんなも?」
  岡田「レイサム以外は生きとるわ。大体お前ら巨人が弱体化したらうちの暗黒化はどうなるねん」
  仁志「みんな・・・生きてる・・・」
  岡田「まあ・・・お前らには死んでもらわにゃならんがな。秘密を知ったからには」
  清水「自分でペラペラ話したのだと、風がツッ込んでいます」
  岡田「まだ研究段階だったが、最狂のウィルスを打った奴らの相手をして貰おうか」
  清原「何!」
  岡田「見よ!ワシの集大成、「ありえないほど暗黒ウィルス」を打ち込んだ渡辺と鼻滝を!!!


364 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:36:01 ID:9jSxbaCC0
  清原「・・・・・・・・・・」
  元木「・・・・・・・・・・」
  仁志「・・・・・・・・・・」
  清水「・・・・・・・・・・」

  岡田「どうだ!驚いたか!!!!!」

  清原「驚くも何も、どこにおんねん・・・」
  岡田「何!」
   岡田、後ろを振り返る。誰もいない・・・。 壁に、二つの黒い染み。
  岡田「し、しまったああああっっ!!!あまりにウィルスが強すぎて、影法師になったあああっっ!!」
  清原「・・・・・・・・・」


366 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:41:00 ID:9jSxbaCC0
  岡田「う、うわあああああああっっっ!!!!!」
   岡田、突然苦しみ出す。
  清原「だ、大丈夫か?」
   岡田、倒れる。
  ??「全く役に立たない人ですね」
   突然部屋にどこからか声が聞こえる。
  清原「誰や!」
  ??「岡田監督には失望しましたよ。もう少し優秀かと思っていたのに」
  清水「風も・・・狼狽えています・・・この声は・・・パソコンから?」
   四人はデスクに置かれていたパソコンに目を向けるが変わった様子はない。
  ??「私に会いたければ、東京ドームに来なさい。死んでもいいのならね。クックックッ」
  清原「この野郎・・・」


367 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:49:11 ID:9jSxbaCC0
  岡田「き、清原・・・」
  清原「岡田監督!今は無理すんなや」
  岡田「わ、ワシは悪い夢を見とった・・・。ワシが巨人と阪神を潰す夢・・・。
     何でや・・・何でワシが愛する阪神も好敵手の巨人もつぶさなあかんねん・・・」
  清原「今は安静にしとって下さい!!!」
  岡田「ワ、ワシが正気に戻ったことで・・・皆の暗黒ウィルスは解けたはず・・・。
     でも・・・まだいるんだ・・・ワシを操っていた・・・あいつが・・・」
  清原「あいつ?あいつって誰や!!!」
  岡田「清原・・・頼む・・・ワシの変わりにあいつをとめてくれ・・・。
     あいつを止めれば・・・暗黒が逆流して・・・プロ野球界に・・・活気が戻る・・・。
     渡辺オーナーも・・・良いオーナーになるだろう・・・だが・・・あいつを止められなければ・・・」
  清原「あいつって誰なんや!岡田はん!岡田はん!」
  元木「ダメです・・・。気絶しました・・・」
  清原「・・・・・・・・・」
  仁志「行くんですか?」
  清原「・・・当然や」


368 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:54:37 ID:9jSxbaCC0
  清原「岡田監督を頼む」
  鳥谷「はい」
  小久保「俺も行きたいのは山々だが、暗黒化していた人の手当もしないといけないからな」
  清原「ああ、後のことは任せるで」
  二岡「キヨさん・・・」
  清原「二岡!生きとったんかい!!!」
  二岡「お腹に爆弾撒いていたんですけど・・・。桑田さんとよしのぶさんに助けられたんです・・・」
  清原「・・・やっぱりあいつらも魂は売ってなかったんや」
  二岡「ボクは残ってあの二人の介護をします」
  清原「ああ、お前の勇気見届けさせて貰ったで!広島にも堂々と帰れ」
  二岡「・・・ありがとうございます」


369 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 18:58:40 ID:9jSxbaCC0
  東京ドーム前

  清原「・・・命が惜しい奴は帰ってもいいんやで?」
  元木「帰る場所は、ここです」
  仁志「メジャーに行かなくて良かったって今は思っています」
  清水「地味とは・・・風のように流れていること」
  清原「お前ら・・・本物のバカやな。けど・・・けど、そんなバカが俺は好きや」
  元木「行きましょう」
  清原「ああ・・・」


373 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 19:41:11 ID:9jSxbaCC0
  東京ドーム内

   真っ暗。ホームにだけスポットライトが当てられている。そこにキャッチャー防具をつけてパソコンを片手に誰かが座っている。

  清原「・・・行くぞ」

   ホームへ歩み寄る四人


374 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 19:45:25 ID:9jSxbaCC0
  清原「お前は・・・小田? 死んだんじゃなかったのか!!!」
   清原の問いかけを無視し、一心不乱にパソコンをいじっている!!」
  小田「何でボクがスタメンじゃないの!何でボクがスタメンじゃないの!」
  元木「おい、小田!!!」
  小田「うるさいよ!!どうせ君達にボクの気持ちなんか分かってたまるか!!!」
  仁志「キヨさん達が見た小田は、自作自演だったってわけか・・・」
  小田「そうだよ、ボクが岡田監督もみんなも洗脳したんだ!!!このパソコンを使ってね!!」


375 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 19:52:16 ID:9jSxbaCC0
  小田「そんなに阿倍のバッティングが良いの?!村田のリードが良いの?!プンプン!どうせボクには何にもないよ!」
  清原「ふざけるな・・・お前のせいでどれだけ皆傷ついたと思っているんや!!」
  小田「清原には分からないよ!!来る日も来る日もエスカレーター!!
     いくら練習しても巨人じゃあ次々に補強してきてまともに出番もない!
     だったらプロ野球を暗黒化してやって、ボクが暗黒捕手としてスタメンに名を連ねようと思っただけさ!」
  清原「勝手なこと抜かしやがって・・・」
  小田「どうだい?プロ野球の暗黒化は徐々に徐々に日本を覆ってる!視聴率も悪くなってうち切り寸前さ!
     全部ボクがパソコンでAウィルスを流してプロ野球界を堕落させてるからだよ!」
  元木「お前ふざけんなよ・・・!」
  小田「でもそれでも掘内は来る日も来る日もボクを使ってくれない!だから強硬手段に出たのさ!」


378 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 19:56:00 ID:9jSxbaCC0
  清原「小田!いい加減目を覚ませ!」
  小田「小田って呼ぶな!ボクはアレクシアだ!プンプン!お前達もみんな、洗脳してやる!」
  清原「小田ああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
  小田「プロ野球に暗黒をおおぉぉぉっぉぉっっ!!!!」
   小田はマウスをクリックする。


392 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/19(月) 00:54:17 ID:Du1/yaTL0
  ーtwo months after


  清原からの手紙

   巨人のみんな、元気にやっとるか?ワシは元気やで。
  今は扇監督もと、パリーグ制覇に燃えとる。あの後いろんな事があったな。
  心が綺麗になった渡辺はんには残って欲しいって言われたけど、やっぱり今までの俺は不良債権やったから、残れんかったわw。
  自由契約んなって拾ってくれたオリックスを日本一のチームに立て直して、堂々と巨人に戻ってきてみせるで!
  皆、小田はいろいろあったけど、根はいい奴なんや。勘弁したってな。
  ・・・何か、たった二ヶ月前のことやけど、昨日のことのように思い出せるわ・・・」


393 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/19(月) 01:01:52 ID:Du1/yaTL0
  清原回想 東京ドーム

  小田「!!!なぜ? なぜ反応しないんだあ!!!全国に飛んでいけよ、Aウィルス!」
  清水「・・・風が、拒んでる」
  元木「・・・もう誰も、これ以上のプロ野球堕落を望んでないんだよ」
  仁志「巨人、大鵬、卵焼き・・・。皆本当は、あの時代をもう一度望んでいるんだ」
  小田「嘘だ嘘だ嘘だ!クソクソクソ!暗黒時代にならないとボクはいつ解雇されるか分からないんだ!!!」

  ??「それは違うぞ、小田」
   東京ドームバックスクリーンから声が聞こえる。
  清原「あんたは・・・掘内監督!」
   車椅子に乗り、後ろに元に戻った江川と落合を引き連れている。
  掘内「お前は巨人にとって必要な戦力だ。そりゃ確かに、スタメンでは使えない。
     だが、お前がいるから俺は安心して阿倍や村田を使えているんだ」
  江川「私の戦力分析でも君はプラス10です」
  落合「野口とのトレード、実は君を打診していたんだ」
  小田「そんな・・・・・・」
   小田、パソコンをグラウンドに落とす。
  掘内「お前は必要とされている。・・・お前は愛されているんだ」


394 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/19(月) 01:06:51 ID:Du1/yaTL0
   小田が落としたパソコンが輝き出す。
  清原「これは・・・・」
   光が溢れ、東京ドームを包んでいく。
  清水「風が、笑ってる・・・。暗黒ウィルスが、逆流した・・・」
  元木「黄金時代、か・・・」
  仁志「プロ野球にまた活気が戻るんだな・・・」

  小田「ごめんなさい・・・ボクだって、ボクだって本当はこんなの望んでなかったんだ!
     でも、いつ解雇されちゃうかと思うとどうしようもなくて・・・」
  清原「もうええんや。もうええ・・・」
  小田「清原さん・・・」
   光は東京ドームを越え、日本中で瞬いた。


395 名前:Aウィルス職人[] 投稿日:2005/09/19(月) 01:17:05 ID:Du1/yaTL0
  まあ、あれからもう二ヶ月や。ストーブリーグで、まだ活気が戻ったのかはわからんがな。
  暗黒ウィルスが逆流して、黄金ウィルスっちゅうのが流れたらしいが、こんなんに頼っているようじゃダメじゃ。
  ワシらが、プロ野球選手全員でもう一度黄金時代を産み出すんじゃ。掘内監督も身を引いて、原さんが監督に就任したな。
  あれも掘内はんのけじめじゃったんだろ。ワシも、ワシももう一度1からやり直してファンを取り戻してみせるわい。
  だからちょっとの間だけサヨナラじゃ。必ずいつか、帰ってくるからな。

  ps:元木、仁志、清水、そしてジャイアンツのみんな。勇気をありがとう。
    もうワシは誰にも地蔵とよばれんよう、心を入れ替えるつもりじゃw


  「完」


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